相変わらずの寝坊

それでも気持ちよく晴れた空

昨日の不運はどこへやら。




キャンセルの電話とたまったメールに焦燥感を覚える。

「あと･･･つ」

消去法的にこなしていったら

その先に幸せはあるのだろうか。


答えのない問いに応えるための解答用紙を探す

人生はそういうものなのだろう。きっと

そんなクリエイティブでアグレッシブな気持ちをいつももっていたい。





溜まったノルマと詰まった予定

そして、空っぽの預金とにわかな浮気。

そういう刹那的で不完全で、普通な状態って

ある意味非常に情緒的に思えるんだ。

「またバカ言ってる」

言い訳にしか聞こえなくても

根っこから思うんだ仕方ない。




あのとき

横で寝ていたあのこはすぐに出て行った。

まったくすばらしい。

「というか、気ないだろ俺」

まーまーまぁ




むき出しの感情が垣間見える愚の尻尾に容赦なく噛み付く

千里眼の暴走。



きっと、大半の満足と喜びは思い込みで

ほとんどの悲しみは思い上がりだろう。





情緒が鮮やかにでる天気

悲しみに暮れる夕時


そして、土曜日は多忙な明日を不眠で迎える。

悲しみの土曜日。

いつになく独り言が多い日。

習慣で胸ポケットに手を伸ばす

煙草を探す。

「・・・」

バスは行ったばかり

残高は200円

無駄に高い買い物

信号は赤信号


最近、煙の代りに吐くのは、専らため息だ。


無意識の期待が、誰でもない過去の自らによって裏切られている、

だからどうしようもなくひしゃげた気持ちでぶつくさ言う。


「いやいやいや」



どうしても、おもしろいくらい運が悪いから

笑っていようとおかしな顔をして鏡に向かって話していると

そんな自分が健気だと愛おしくなった。




「あのこはなかなか魅力的」

「ってかめんどくせーから寝るか」




昨日の曇り空は中途半端に余韻を残している。



とにかく上着を脱いでやってみよう。

型を、ボタンをはずして。

手にもつのはコンビニ袋だけ。


明日を期待させる夜

期待しない理性。

いたずらな気持ちは腹におさめて

くすぐったい気持ちで眠りにつくよ

そいつの足元で。





すべて思い通りにはいかないはず

自分だけで活かしているわけじゃないんだから。

そう思って気を軽く浮かす。



ツバサを取り返したい日。

気軽で軽快な風のステップ。



おかしい顔をして金曜日は布団に潜る。

気軽な金曜日。

春なのに冷たい雨だった。

きちんと堅持している生活習慣は、堅強な意志と肉体を保障するはず

そう思って、水の落ちたずぶぬれの頭に手をやる。

「いつもそうやって邪魔が入る」




強く蹴りだした時間というものは

動き出してしまったら思いのほか歯止めの利かないものだ。

追われることより追う事を選らんだものの、

その不断の緊張を自らに強いることに飽きているのが正直なところ。


そうしてまた、退屈な戦場へ、

「独りかっこつけていくんでしょ」と気を察したように

薬指が言う。

「バカね」



二次元な罠にハマル人間の気持ちを知る。



不甲斐ないと周りを見渡して深呼吸。




鈍く光った自尊心と義理堅さ

落としていないか再確認。

簡単にだしてはいけないカードと傷がある。

口にしてはいけない。





威厳などもう盗られてしまった気がした暗い天気の日。

荘厳な雨雲の行進。


ため息をついて木曜日はまた日常へ戻る。

厳かな木曜日。