世代は替わり　季節は廻る。



ぎょうざ。

今晩はぎょうざ。

"おふくろの味"というと

「なんとかの煮付け」とか「味噌汁」とかいうのを

想像するんだけど。僕は場合はぎょうざだと思った。

うちのぎょうざはいつも　ぐちゃみそ

破裂したりこげたりしてる。

ただ中身を作って　母が巻いてから焼いているので

母のを食べる以外　この味とは出会うことはない。

香りと触感とバランス。うざい感じにいうならこの要素がオリジナル。



だから幼少からの家族の記憶を再現しようなら

この味を作れるようになる必要があるでしょう。


いつか母がいなくなって　父もどこかへいって

避けられないシーンに逢ったなら

その味に泣き崩され　昨今の気温のような気持ちになるかもしれません。


だからそのうち　ぎょうざの作り方を教わろうと思います。

そして

いつか奇跡的に結婚できて

それを再現しようと思います。


ぐちゃみそのぎょうざをみて奥さんは

「ぐちゃぐちゃじゃん」ときっというでしょう。

だけども、自身が何を言うかは大体想像がつきます。




「これでいいんだよ」





何よりも得難く　どこにでも在る物

唯一のそれは　自由　でしょう。

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